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坂中論文とともに歩んだ道

「今後の出入国管理行政のあり方について」(1975年執筆)のごとく賛否両論の激論が戦わされ、非難罵倒にさらされた論文は稀有の存在なのかもしれない。だからこそ44年後の今日も「坂中論文」の略称が生き残ったのだと思う。移民政策をめぐる国民的議論が本格化したまさに現在その存在感がいっそう高まると、坂中論文とともに悪戦苦闘を強いられてきた著者はしみじみと思う。

それにしても、この数年、日本と韓国の関係は戦後最悪の状況にある。隣国との冷え切った関係を見るにつけても、在日韓国人問題を少数民族問題として日韓間の紛争の種にしてはならないという信念に基づき、法的地位問題や民族差別問題などの諸懸案の解決に尽力し、この問題の平和的解決への道をつけたことは正解であったと痛感している。もし私がこの問題と命がけで取り組んでいなければ日韓関係はどうなっていたかを想像すると身が縮む思いがする。