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移民50年間1000万人は実現可能か

私は移民1000万人の受け入れは十分に可能だと思っている。私は「移民」という言葉を「入管法に定める永住許可を受けた外国人」の意味で用いる。米国移民法における「グリーンカード取得者」と同じ意味である。

日本における少子化は、何らかの政策的手当によって今後、出生率が上向くとしても、その影響が出てくるのはかなり先になる。今後、少子化傾向は長期に及ぶと考えられる。移民受け入れの社会的基盤として、日本には移民が働くための産業基盤や、日本語教育などを実施するための教育機関も整っている。そして何よりも、礼節を知る日本人には移民の立場を思いやる心がある。

現在の日本の永住外国人(移民)の全人口に占める比率は1%内外と異常に少ない。1000万人という移民の数は、総人口に占める移民の割合を10%程度と考える数値であり、これは、現在のイギリス、ドイツ、フランスよりもかなり低めの水準である。また、短期間のうちに1000万人を入れるわけではなく、たとえば毎年20万人ずつ、50年の長期計画により移民の割合を着実に増やしていき、最終的に現在の欧米の移民先進国の水準に近づけていくという考えだ。これは十分に実現可能な現実的方策だと考えている。

人口動態は、「出生者」と「死亡者」と「移民」の三要素で決まる。現状のままでは今後100年間、出生数が死亡数を大幅に下回る日本では、移民政策をとる以外に人口の自然減の幅を小さくする手立てはない。国民と政府が、移民政策がもたらす経済的・社会的効果を正しく認識し、タイムリーに移民政策を打ち出せば、経済は必ず安定軌道に乗るであろう。