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50年後の日本

(1) 50年後の日本は、移民人口が1000万人の、米国に次ぐ世界第二位の移民大国の地位にある。中身も申し分なく、多数派の日本人と少数派の移民のわだかまりが解け、多民族共生社会が実現している。移民は都市部に800万人、農村部に200万人住んでいる。移民の人口が50%を超える市町村も多数に上る。

(2) 移民の活躍に触発された日本人の中から新進気鋭が続々登場し、日本の政治、経済、文化は新しい時代を迎えている。日本人プラス外国出身の偉才が活躍する「多士済々の社会」が実現している。

(3) 様々な文化を背負った人たちの大量移住によって、日本文化は移民文化を取り入れ、新鮮さと多様性を誇っている。芸術、芸能、スポーツの世界は、外国人ならではの感性や才能を持つ外国生まれの移民の進出が著しい。大相撲の幕内力士の三分の二は外国出身者が占める。外国人力士の活躍で大相撲は世界で最も人気の高いスポーツの一つになっている。テレビで外国出身のニュースキャスターや司会者が活躍している。日本料理は外国の食材や調理法を使いこなして豊かなものになり、世界の食通を魅了する。

(4) 年金制度、医療保険制度などの社会保障制度は、少子高齢化の深まりで一時崩壊の危機に陥ったが、若い人が中心の1000万人の移民が制度に加入したことで安定している。大きな病院には外国出身の医師や看護師がいる。外国出身の看護師の多くは東南アジア系の女性である。彼女たちは明るい性格で親身になって看護するので評判がいい。

(5) 農山村社会は日本人と移民の共生が最も進んでいる地域である。農業移民が原動力となって荒れ果てた耕作放棄地と山林は「母なる大地」としてよみがえり、食料と森林資源の自給率は80%に達する。

(6) 産業界では出身国・民族を問わない「能力主義」が確固たる経営方針となり、地球的な視野で考える外国出身者が経営幹部に登用されている。出身国も民族も多彩な人材を多く抱える企業ほど世界市場における競争力がある。内需の縮小によりマイナス成長が常態化し、巨額の金融資産を海外で運用する海外投資型経済に移行している。ロボット関連の会社が日本を代表する企業に成長している。

(7) 世界最高水準の外国人教育制度(留学生100万人体制、外国人職業訓練制度、移民のための日本語教育および母語教育制度)が完備されている。多民族の社会統合を進めるための日本語教育が重視されている。小中学校では日本人と多様な民族が日本語で教育を受けている。多民族共生社会を作るための啓発科目がカリキュラムの中に入っている。教育重視の移民政策が見事な成果をおさめ、高度人材に成長した移民が社会の各方面で活躍している。日本の若者が地球市民として世界に雄飛している。

(8) 異なる民族間の結婚ブームが起きている。日本人と外国出身者の結婚も急増。彼らの子供を中心に三か国語以上を話す日本人が増えている。

(9) 移民とその子孫は、自分たちを温かく迎えてくれた日本政府と日本国民に感謝している。国政選挙では、1000万人の移民およびその子孫の多くが50年前に移民開国の扉を開いた政党に投票する。国会議員に立候補する移民二世が多数にのぼる。その中からユニークな政治家が出ている。

(10)日本生まれの人類共同体社会の理念が日本のみならず世界の人々の間で受け入れられている。