50年後の日本を展望する

空前の規模で移民を入れても人口激減がさけられない50年後の日本はどこへ向かっているのだろうか。人口減少期を生き抜くために私たちは何を国の目標に定めればいいのだろうか。
今と同じ世界有数の経済大国や軍事大国の地位が望むべくもないことは論をまたない。そんな旧態依然の国家目標に代えて、人口激減時代の日本にふさわしい新国家理念を提案する。
移民国家・日本は人類愛で世界の移民国家の頂点を目ざす。世界の移民政策が混迷の度を深める中、世界に先駆け、9000万人の日本人と1000万人の移民が協力し、1億の国民の心がとけあって一つになる人類共同体社会を樹立する。それは日本人の和の精神の結晶体である。和の心がある日本人にしか創れない究極の移民社会だ。
日本の移民国家ビジョンの最終目標は、世界の諸民族が融和の心で世界平和を共有する人類共同体社会の実現である。しかるに私が雄大な移民国家ビジョンで世界にチャレンジしようとした矢先、米国、英国、フランス、ドイツなど欧米諸国で移民反対派が勢力を伸ばしつつある。以下は、移民氷河期の到来と坂中移民政策論の関係に関する所感である。
「世紀の人道危機時代と遭遇し、移民1000万人構想と人類共同体思想は人類の運命に関わる理論に発展した。日本が移民国家へ転換すれば、千年来移民鎖国を続けてきた日本の名誉が回復する。のみならず移民に新天地を提供し、移民に幸福を求める権利を保障し、移民に生きる希望を与える」