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2020年の初夏に考えたこと

論文人生も45年目を迎えると新しい政策提言も新機軸も出てこないと諦めの境地に入った。とりわけこの5年間はマンネリズムの極みの文章を綴っている。しかし、そのような論文には一顧の価値もないのかというとそうとも言い切れないと思う。私の著作物に長年親しんだ親友たちは「最近の論文は自信に満ちたものになっている。論理展開も明快」とほめてくれる。そのあたりのことは自分ではわからないが、移民政策の真実をきわめることをこころざした人間が、移民政策の立案の一点にテーマをしぼり、移民国家理論の奥義に迫ったから説得力が増したのだろう。

人類共同体社会の創成は人類の悲願である。人類がコロナ問題を克服後の世界において時を置かずに日本発の人類共同体の理念に関して世界各国の人々の間で活発に議論されることを願う。人類のDNAの中に「災いを転じて福となす」の克己心が刻まれているから今日の人類の栄華があると思っている。他方でおごりをきわめた人類が落日を迎える日が刻々近づいていると恐怖心に襲われる時もある。

ここで私の夢をひとつ言わせてもらいたい。「移民が主役に躍り出た22世紀の地球社会において、21世紀に人類を奈落の底に沈めたコロナウイルスの惨禍を目の当たりにした坂中英徳が唱えた人類共同体ドクトリンが、地球市民が共感する普遍的理念として輝いている」