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100点満点の論文人生

 移民政策一途の道を振り返ると、天衣無縫の文章で人類史的課題に挑戦している。四面楚歌の状況の下、不屈の精神力で日本と世界の運命に関わる著作を積み上げた。気がつくと、「坂中英徳」という名は世界の移民政策を動かすビッグネームになった。

 日本の未来を創ることの重大性に鑑み、かつ100年後の地球市民の愛読書となる希望を抱き、未来の日本人と真剣勝負を挑む決意で筆を執った。だが私の非力のせいで世間から正論と認められた論文は一つもない。もっと説得力のある文章を作れなかったのか悔やまれる。坂中移民政策論文が昭和・平成・令和の知識人から黙殺ないし酷評されたのは自業自得だ。実現までに100年以上もかかる夢物語を語ったユートピアンの宿命である。

 今後、人類共同体哲学を提唱する坂中理論に関し、人類の未来を切り開くもの、正鵠を射たもの、超大国間の権力闘争を軽視したものなど評価も批判も山ほど出てくると思われる。そのあたりのことについては22世紀の主役を務める地球市民の見識に委ねる。

 2019年から2020年にかけて自叙伝・「坂中英徳 マイ・ストーリー」の完成に全霊を傾けた。結果、自分の足跡を客観的に見つめることができた。新しい発見もあった。日本と世界の将来展望に関し絶望の淵が深いから希望の頂が高いと考える発想法が坂中ビジョンの根本にあることがわかった。

 たとえば次のことが確認できた。①1200年も移民鎖国の境遇に安住してきた日本人の心を移民歓迎の心に切り替えるのに困難を極めたこと。②日本の精神風土に根ざした移民国家日本をつくる構想力を有する日本人は坂中英徳以外にいなかったこと。③移民政策の本質究明に心魂を傾けたこと。④100年のスパンで将来展望を試みたこと。⑤ひとりの民間人が背負った責任でこれ以上の重いものはないこと。⑥人類史に新しいページを開いた英文図書『JAPAN AS AN IMMIGRATION NATION』(LEXINGTON BOOKS、2020年)を出版したこと。⑦坂中英徳の移民国家ビジョンの持つ独創性を世界の知性が評価したこと。

 2021年1月現在の私は、人類共同体ビジョンの実現という人類の夢がいっぱい詰まった目標に向かって邁進している。道楽で始めた仕事が人類史の頂点を目ざす大業に発展するとは夢にも思わなかった。100点満点の論文人生であった。