黒田日銀総裁の移民受け入れ発言

坂中提案

ロイター通信(8月27日)によると、米国カンザスシティーで開かれた経済シンポジュームにおいて黒田東彦日銀総裁は、「潜在成長率の押し上げに向け移民の受け入れなどを含め、政治的に難しい問題について定期的な安倍首相との会合で話している」と語ったという。このニュースは、英国エコノミスト誌(8月20日号)の画期的な移民特集記事とあいまって、日本が移民国家へ舵を切ろうとしていることを世界に強く印象づけたと思われる。

黒田日銀はマイナス金利の導入など大胆な金融緩和策を次々と打ち出しているが、内需を拡大し、実体経済を活性化させることには成功していない。デフレ経済からの脱却もうまくいっていない。当然である。日本経済から活力を奪った根本原因の人口問題の解決を日銀に期待するほうがどだいまちがっている。それは政治の責任で行うべきことである。

このタイミングで安倍首相が世界に向けて移民国家宣言を発すれば、英国のEU離脱、中国経済の失速などで世界同時不況が現実味を増し、米国、英国、ドイツ、フランスが移民の入国制限に向かう中、世界の機関投資家は、1000万人の移民受け入れを打ち出した移民大国の誕生を歓迎するとともに日本経済に世界経済のけん引役を期待して、日本への積極投資に向かうであろう。それがもたらす経済効果は計り知れないものになると予想している。

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