難民鎖国の国から人道移民大国へ

坂中提案

 
日本は難民の受け入れ数が極端に少ない「難民鎖国」の国と国際社会から批判されてきた。その背景事情の一つとして、人口増加時代の日本は永住目的の外国人をほとんど受け入れない「移民鎖国」の国であったことが挙げられる。世界の「難民大国」はすべて「移民大国」の国である。

しかし、人口減少時代に入った日本は、大量の移民を受け入れざるを得ない。その場合、一定数の条約上の難民および人道上の配慮を要する定住難民を移民枠の一つに位置づけるべきだと考える。移民政策の一環として条約難民に加えてそれに準ずる外国人を移民として政策的に受け入れるのである。

私は、人口崩壊の危機を乗り切るため、向こう50年間で移民1000万人の受け入れを提唱している。その場合、そのうちの50万人は人道移民(いわゆる難民等)の枠とすべきと主張している。そうしないと「難民に冷たい国」という世界の日本イメ―ジをふっしょくできないからだ。

2016年1月28日、参議院本会議において山口那津男公明党委員長の「シリア難民の子供を日本で教育するため留学生として受け入れてはどうか」というタイムリーな質問に対し、安倍晋三首相は「将来、その国を担う子供を受け入れる可能性について検討していく」と明快に答えた。これは人道移民大国への道につながる画期的な答弁である。本年7月に開催される伊勢志摩サミットにおいて日本政府は、子供を中心に年間1000人のシリア難民を人道移民として受け入れると表明してはどうか。日本の移民開国とシリア難民の受け入れを待望する国際社会は歓呼の声をあげるだろう。

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