都市部から農村部への人口移動の波を起こそう

坂中提案

家族経営が中心の農業・林業・漁業は、子が親のあとを継がない後継者難が深刻化する一方だ。思い切った手を打たないと、農村・山村・漁村は崩壊への道をまっしぐらということになる。

農林水産業は太古の昔から日本人が産業技術を継承・発展させてきた歴史的産業遺産である。自然と共生しながら食料を生産し、魚介を採り、樹木を育てる。こういう第一次産業のなりわいを価値の低いもののように見るのはまちがっている。殺伐とした都会生活から逃げ出し、人間的な生活ができる田舎生活にひかれる日本人が続出することを願ってやまない。

第一次産業地帯は、豊かな日本文化を育んできた歴史的文化遺産である。日本人の心のふるさとが荒廃すれば日本人の心がすさむ。健全な日本精神を子々孫々に伝えるためにも里山や棚田を保存しなければならない。

若い世代が消えて60代・70代が主力の農村・山村・漁村の自然消滅をどうすればくいとめることができるか。答えははっきりしている。世界から若い人材を獲得するのである。日本の第一次産業が生き残るには移民政策を採用するしかない。

それも直ちにである。日本の伝統産業技術を伝授する師が健在の今やらなければ手おくれになる。

私は、若手の外国人を農業高校・水産高校などで教育し、農林水産技術職の移民で受け入れる「人材育成型移民政策」を提案している。同時に、家族単位の経営形態を改め、移民を適正に受け入れる体制を確立すれば、高い産業技術の蓄積がある日本の第一次産業は世界の若者をひきつけられると考えている。

移民政策の導入と軌を一にして日本の若者がふるさと再生に立ち上がり、都市部から農村部への人口移動の波を起こしてほしい。世界の若者の力を借りて日本の産業遺産・文化遺産・自然遺産を守るのだ。

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