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賢人雅士が集う移民政策研究所

  
  老い先の短い人間が少年のような大きな夢を描いてはいけないという法はないだろう。大志を抱くのは青年の特権というわけでもあるまい。移民政策研究一路の大家にしか書けないユートピア物語もある。世界の若者が移住したいと憧れる移民社会の創造だ。

  私は60歳を超えてから日本存亡の危機を救うため移民国家百年の計を立てた。人口危機を日本飛躍の好機ととらえ、移民立国をして日本民族と世界の諸民族が一つになる人類共同体社会論を積極的に唱えている。そのアイディアを全面展開した英文著作が「Japan as an Immigration Nation」(2020年2月)である。それは自由の女神の建国の精神が大きく揺らぐ米国に猛省を促すものでもある。人類の夢である世界共同体構想の前途は遼遠であるが、少なくとも理想を現実にするための方向性を示す地点にまで到達したと思う。

  一般社団法人移民政策研究所は、賢人雅士が天下国家のことを清談し、移民国家の理想を追い求める頭脳集団である。私たちの法人の8人の理事のうち6人が70代の後半で、5人が慶応義塾大学の同窓生である。いずれも円熟した人柄のボランティア活動家である。心の欲するところに従って好きなことだけをやる粋人が揃った。

  日本の穏やかな精神風土の下では「移民革命は成らず」と一般に受け止められているせいか、この10年ほど革命家の異名がある私に近づいてくる物好きな人はいない。憂国の情の持ち主が不在の当代において移民政策研究所に集まった「8人の侍」は得難い人材である。本来、革命は年寄りには向かない荒っぽい仕事であるが、われら老兵は一丸となって移民革命を平和裏に成し遂げる決意である。高齢者には経験智と大局的に物事を見る眼力がある。

  人類の未来永劫の平和を空想するのが楽しみの老輩たちは心身ともに元気で天寿をまっとうできると思っている。