製造業の振興に移民が不可欠

坂中提案

大量移民時代の経済界は、将来の国民である「移民」を雇用する場合、「正規雇用」と「同一労働・同一賃金」の原則を厳守してもらいたい。日本人と移民の経済格差を広げるようなことは絶対してはならない。それを守らない経営者は、1000万人の移民市場を敵に回すことになろう。
 
さて、日本の産業力・技術力を根底で支えている中小・零細の町工場などが後継者難による人材不足から次々と廃業に追い込まれていると指摘されて久しい。中小企業に人材を潤沢に供給しないと、日本の歴史的産業遺産ともいうべき東海道工業ベルト地帯の存続すら危うくなる。

たとえば、日本の産業界の雄であるトヨタ自動車の傘下の企業の一角が、働き手の確保がむずかしくなって倒産するというような事態が生じると、その影響は計り知れず、日本の産業全体に及ぶ。

トヨタ自動車は国内300万台生産体制を死守すると言っている。国としてもトヨタの愛国の心にこたえなければならない。トヨタの国内生産体制を支えるため、海外から優秀な製造技術者を移民として迎え入れ、トヨタ関連の中小企業に配置すべきだ。

経団連の榊原定征会長は2015年7月の経団連主催の夏季フォーラムにおいて国の移民政策に言及し、「今後、建設業や医療、製造業など幅広い分野で人手不足が深刻化するから、受け入れ拡大が不可欠」と述べた。経済界トップの発言であるから重みがある。

経済界の要請を受けて、国は、世界の若者を日本の工業専門高等学校において熟練技能者の卵に育て、就職が決まった外国人には「製造技術」(新設)の在留資格を付与し、入国後5年をめどに永住を許可することにしてはどうか。

出入国管理行政面からも、日本の物づくりを担う中小・零細企業の求めに応じて外国人材を円滑に供給するなど製造業の振興に一役買うべきだ。
 

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