血統的日本人妻について

坂中提案

日本政府の発表によると、北朝鮮帰還事業で日本から北朝鮮に渡った日本人妻の数は1831人とされている。しかし、次に該当する血統的な日本人妻は、この数の中に入っていない。

第一に、1950年7月1日施行の改正国籍法以前の日本国内における結婚においては、在日朝鮮人と結婚した日本人妻は自動的に夫の外地籍に入れられ、1952年4月28日の日本国との平和条約の発効により夫と共に日本国籍を喪失したので、この数に含まれていない。

第二に、朝鮮総連が、帰国を決めた在日朝鮮人に同伴する日本人妻に対し「日本国籍離脱届け」を役所に提出するようすすめたが、これに従って日本国籍を放棄して北朝鮮に渡った日本人妻も、この数に含まれていない。

したがって、北朝鮮に渡った血統的な日本人妻の数は、次のような人びとを合計した数である。

(1)1831人の日本人妻(日本国籍を有していた者)

(2)1950年6月30日以前に朝鮮人と結婚した日本人妻で1952年4月28日に日本国籍を失ったもの

(3)北朝鮮に渡る直前に日本国籍離脱届けを提出した日本人妻

北朝鮮に渡航した血統的な日本人妻は、北朝鮮政府から、日本国籍の有無に関係なく、すべて朝鮮国籍とされ、等しく差別と迫害を受けた。存命の日本人妻は全員、日本への帰国を願っている。

なお、日本に帰ってきた日本人妻の話によると、北朝鮮当局は血統的な日本人妻を監視対象としてきたから、日本人妻全員の氏名、家族、居住地、安否等の全てを把握しているとのことである。

以上から、5月の日朝間政府合意で日本政府が日本への帰国を求める日本人妻は、日本国籍喪失者及び日本国籍離脱者を含む、全ての血統的日本人とするのが相当である。

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