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菅義偉首相の英断を期待する

  与野党を問わず、日本の政治家は、国の生存がかかる移民開国に逃げ腰だ。議論することすら忌避する傍観者の立場に終始してきた。「票にならないから移民政策は議論しない」ということで政治家の間で暗黙の了解が成立しているのだろうか? 移民開国の問題を政治の俎上にのせないという一点において「政界は同じ穴の狢である」と、移民政策の動向を15年間ウオッチしてきた専門家の眼に映る。

  人口危機に直面する国を救うために奔走するのが政治家の本来の責務ではないのか。国家裁量の最たるものである移民政策のあり方について政治家以外の誰がそれを決めるというのか。かつては移民開国か移民鎖国かの白熱の議論を国会議員に期待した時もあったが、最近の私は政治家を見る目がなかったと完全にあきらめている。国の新しい構成員を決める移民政策には無関心を決め込み、もっぱら党利党略のことしか頭にない当代の政治家に対する怒りがこみ上げてくる。

  いうまでもなく移民国家という新しい国づくりは内閣総理大臣の大権に委ねられる。2014年2月13日の衆議院予算委員会において当時の安倍晋三首相は当時の民主党の古川元久委員の「移民の受け入れ」に関する質問に対し、「国民的な議論を経た上で、多角的な角度から検討していく必要がある」と答弁した。しかし、2020年現在、移民政策をめぐる世論が移民賛成に傾いたにもかかわらず政府は移民開国を決断しない。

  安倍総理の時代に千年に一度の英断を下せば安倍晋三首相は「移民立国の立役者」と日本史に刻まれたのに、志半ばで退陣を余儀なくされたのは心残りであったにちがいないと拝察する。

  後継の菅義偉首相の決断を期待する。もし新総理も移民立国を先送りする愚挙に出れば、日本を再起不能にした政治家として日本政治史に汚点を残す。

  それだけでない。50年後の国民から「令和の政治家が日本を絶望のどん底に突き落とした」と指弾される。