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筆一本で日本と世界の移民政策を動かした

 その時から45年が過ぎたが、坂中論文の坂中英徳は今も現役である。論文を書くことが本職になった私は33冊の本を出版した。
 
 いずれの本も渾身の力をこめて書いた。練りに練った文章を模索した。気宇雄大なタイトルを見て、国の重要政策に関わる論文の執筆に執念を燃やした日々のことが目に浮かぶ。
ひとつひとつの論文の創作に全知全能を傾けた。これらの作品を完成させるのに生みの苦しみを味わった。すべて自分の頭から絞り出したものである。西洋人の借り物の思想は一つもない。内容的にも質的充実に努めた。移民国家構想の骨になる部分は変わらないが、人類共同体論や日本革命論など天下国家のことを論じた提言が新たに加わり、問題意識も世界の移民政策のあり方にまで広がり、思想も深化し、世界の代表的知性が評価する理論に発展した。刮目に値する業績を残したことに照らすと、私は移民政策論文を書く天賦の才能を授かったのかもしれない。

 なお、移民政策研究所から出版した24冊の私家本は、中身は大手の出版社から出たものとそん色はないが、これを読む人は100人の知友に限られる。世間にその存在すら知られない無名の著作が世の中の一隅を照らすことができれば大きな喜びである。

 もともとは素人の物書きに過ぎなかったが、私があらわした著作の全体系は圧巻である。百年後の歴史家は「筆一本で日本と世界の移民政策を動かした」と記述するだろう。