移民革命と大学革命

坂中提案

日本型移民政策の成功は、世界中の青少年を日本の高等職業専門学校・大学・大学院などの高等教育機関に引き寄せ、十分に教育し、有能な人材に育て上げることができるかどうかにかかっている。

移民革命と大学革命のめざす方向が同じで、世界人材の獲得である。その意味では、2008年7月、当時の福田康夫内閣が打ち立てた留学生30万人計画は、教育重視の日本型移民政策の強力な推進力となるものだ。

現在、日本の大学等を卒業後も日本にとどまる留学生はわずか30%である。移民政策で生産人口を飛躍的に増加させるためには、この数字を70%近くまで引き上げなければならない。

そのため第一に行うべきことは、留学生30万人体制の確立である。世界最高水準の留学生教育を実施する体制を整えるとともに、中国人留学生が60%を占める現状を抜本的に改め、世界各国の学生を公平に入れる留学生政策を展開する。

大学開国の一環としてぜひやってもらいたいことがある。日本人が大学教授のポストをほぼ独占している鎖国的大学教授体制を改めてほしい。日本の大学教育および留学生教育のレべルアップを図るため、世界各国からえりすぐりの外国人教員を受け入れ、外国籍の教授が全教授の10%を占める、世界に開かれた大学教員体制を確立すべきだ。

第二に、高等職業専門学校で専門知識や技術を身につけた留学生には、移民を切望している農林水産業や介護産業などの職場を紹介する。大学、大学院を卒業した留学生については、日本人の学生と対等の立場で就職戦線に参加し、しかるべき職業についてもらえるよう、政府は外国人の就職環境の改善を図る。

同時に、世界市場で生き残りをかける日本企業が、少子化が続く日本の人口動向を踏まえ、経済のグローバル化に対応できる人材を確保する観点から、積極的な留学生採用計画を立てる。

これらのことを行うだけではまだ十分とはいえない。法務省入国管理局が留学生優遇政策を打ち出す必要がある。大学・高等職業専門学校への入学が決まった外国人には、直ちに「留学」の在留資格(在留期間は在学期間に応じ4年、3年、2年)を与える。大学等を卒業し、日本の会社などへの就職が決まった外国人には、原則として入国後5年を経過した時点で「永住」を許可する。

以上の三位一体の留学生関連改革を行えば、日本の高等教育機関は世界中から志のある若者が集まる人材の宝庫にして移民の豊かな供給源となる。日本型移民政策の基礎が固まり、1000万人の移民受け入れが順調に進む。

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