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移民銀行

移民経済において循環器の役割を果たす移民銀行を創設してもらいたい。この本邦初の銀行は、日本に身寄りのない移民が、たとえば、住宅を借りて生活基盤を整え、学校で勉強し、会社を設立するなどのために必要な資金を、無担保・無利子で貸し付けることを主たる業務とする。

その概要は以下のとおりである。政府と機関投資家が出資する1兆円の資本金で発足する。顧客は最大1000万人に及ぶ移民とその家族である。貸付額は一人当たり300万円を上限とし、入国後5年間は返済を猶予する。

移民は生活者・消費者であるから、資金需要が旺盛である。たとえば、衣食住関連の経費はもとより、子供の教育費も必要である。移民銀行が移民市場の活性化の呼び水となる資金を移民に融資することから、移民経済がダイナミックに動き出す。

付言すると、移民銀行の設立で、移民が母国の家族に送金する「海外送金」について移民銀行が一括して管理・監督する体制が確立される。その結果、マネーロンダリングなどの不正取引を防止し、移民の海外送金を母国の経済発展に役立てる仕組みが構築できる。

移民銀行は、移民の定住支援に特化した銀行として世界の注目の的になるだろう。また、ニューカマーの移民の力強い味方として、移民コミュニティから感謝されるにちがいない。さらに、移民が就職し、勤勉に働き、暮らし向きが楽になれば、移民銀行に貯蓄するであろう。1000万人の移民が仕事と貯蓄に励めば、移民全体の貯金総額は想像を絶する額にのぼるだろう。

それだけではない。移民銀行は1000万人の移民市場を支え、ひいては日本経済の発展に貢献する。また、移民の子弟に対する教育を重視する日本型移民政策を成功に導くうえで重要な役割をはたす。