移民政策研究所長の冬の時代は終わった

坂中提案

移民を受け入れた経験がない日本で、移民革命の理論的指導者が批判を浴びるのは当然のことだ。移民1000万人構想を提唱する私に、個人攻撃が集中するのもやむを得ない。一切の責任は移民政策の旗振り役を務める私にある。35年の行政実務の経験を踏まえて書いた政策論文を駆使して正々堂々と戦ってきたので、何も恐れるものはない。いかなる批判も受けて立つ。移民政策議論では誰にも負けない自信がある。

それにしても、身の不徳を恥じるようなことはしていないのに、なぜ非難の大波が押し寄せてくるのか。なぜ四面楚歌に見舞われるのか。なぜ単身での闘いになるのか。

現状維持を好む日本の知的風土にあっては、社会の常識をくつがえす異端の徒や、社会の根本的な変革を志す革命家は嫌われるということではないか。世間の一般的な見方からすると、移民革命の先導者である私は当代随一の危険人物ということになるのだろう。

ところが、突然世間の風向きが変わり、孤高を持する闘いが終焉を迎えた。待ちに待った移民時代がやってきた。2015年は移民政策が急展開した年だった。坂中英徳が危険人物と恐れられる時代は過ぎ去った。国民が革命家の話に耳を傾ける時代がきた。同年4月の朝日新聞の世論調査で移民賛成が移民反対を大きく上回ったことに代表されるように、国民の移民を見る目が変わったのだ。

さらに、人口崩壊の恐ろしさが国民の間に広く浸透したこと。外国人観光客の急増で外国人に親近感を覚える国民が増えたこと。内閣官房の幹部らが坂中英徳移民政策研究所長の話に耳を傾けたこと。榊原定征経団連会長が移民の受け入れを国に迫ったこと。そして石破茂地方創生担当大臣(当時)が移民政策推進の立場を明言したこと。以上のことが2015年に集中して起き、移民立国に向かって歴史が動いた。

移民政策研究所長の冬の時代は終わったのである。春は近いと感じる。

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