移民政策と出生率の向上には相関関係がある

坂中提案

 あまり注目する人はいないが、日本の出生率を高めるのに効果的な政策がある。日本独自の人材育成型移民政策である。世界各国の青少年を日本の高等学校・大学に入れて教育し、立派な社会人に育てるものだ。副産物として、日本人の学生と外国人の学生とが共学し、良きライバルとして競い合って成長する関係が生まれる。

 外国人教育重視の移民政策をとれば、入国時の移民の大半は10代・20代の留学生であるから、移民どうしの結婚はもとより、日本人と移民の結婚も多数にのぼると予想される。

 もともと人間は異なる民族への憧れの気持ちや好奇心を潜在的に持っているものである。特に日本の若い世代は、近年の国際結婚の増加傾向が示すとおり、民族や文化を異にする人びとに魅力を感じているようだ。外国人との結婚についても必ずしもいやというわけでもなさそうだ。

 日本政府が人材育成型移民政策を採用すれば、移民と婚姻関係に入る日本人が続出する可能性がある。日本人と移民の結婚が増えれば、その二世が続々誕生し、年少人口の増加も望める。

 以上のとおり、移民政策は出生者の増加に資する有力な少子化対策である。日本政府は少子化対策の柱の一つに移民政策を位置づけてはどうか。国際結婚に好意的な見方をする人が少なくない日本社会にあっては、移民政策は出生率の向上に威力を発揮するであろう。

 先進国において出生率が2・00前後の比較的高い水準にあるのは、米国、英国、フランスなど移民国家ばかりである。それらの国でも白人の出生率は低迷が続いている。移民政策と出生率の向上との間には深い相関関係があると考えている。

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