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移民国家日本は人類共同体社会をめざす

 コロナウイルス問題が終焉を迎えた後の後遺症は極めて深刻なものになると考えている。第二次世界大戦から75年続いた世界秩序の崩壊は避けられないと思い詰めている。世界が百年に一度の大動乱の時代に入るのは必至だ。特に人口激減が重くのしかかる日本経済と日本社会は再起不能の事態に追い込まれるおそれがある。

 移民鎖国の問題に絞って言えば、農村部では技能実習生が来なくなって野菜が作れないと農民が悲鳴を上げている。理由は明白だ。移民政策を毛嫌いし、永住者として外国人を遇することを拒み続けた失政のつけが回ったということである。人口減が加速する第一次産業地帯においては、コロナウイルス問題とは関係なく、まもなく農村・漁村の多くが自然消滅の日をむかえる。

 深刻な後継者難で瀕死状態に陥った農村・漁村は臨終の日を静かに待つしかない。長年にわたり非人道的な技能実習制度で外国人をこき使った民族の成れの果てと言わざるを得ない。

 コロナウイルス問題の終息の目途が立つと、政府は日本の生き残りをかけて移民開国を決断すべきだ。それ以外に日本国の延命策はない。その場合、これまで私は「移民50年間1000万人構想」を提案してきた。しかし時代を読めない政府の無策が続き、国勢が奈落の底にまで落ち込んだ今となっては「移民50年間2000万人」が是非とも必要と考えている。「50年間4000万人の人口減少」に持ちこたえる経済力も財政力も今の日本にはないからだ。この件も「移民政策はとらない」と言い続ける内閣総理大臣の政策転換を期待する。それすら決められない国の明日は絶望的と言わなければならない。

 ここから世紀の没落期に突入した世界情勢に目を転じる。新型コロナウイルスの問題に端を発し、「アメリカ文明と中国文明」の激突、言い換えれば「民主主義体制と共産党の独裁体制」の冷戦、ひいては第三次世界大戦(核戦争)の勃発の危険性すらあると、私は国際社会の動向を非常に心配している。双方とも尊大な民族であるから適当なところで折り合いをつけるのは困難と思われる。仲介役を買って出る国も見当たらない。両者の覇権争いは行くところまで行くしかないと強い危機感を覚える。

 とりわけアメリカ合衆国と同盟関係にあり、地理的に東アジアに属する日本はきわめて難しい立場に追い込まれると観念するしかない。

 私は新しい世界秩序の創造において移民国家日本が中心的役割を果たす必要があるとかねてより提言してきた。わたしたちは日本史上初めての国際責任を果たすため、米国、中国につぐ世界第三の経済的地位を死守するとともに1000万人規模の移民を迎える覚悟を決めるべきである。

 その場合、世界の模範となる移民政策に政治生命をかける見識と世界の安寧秩序を守る気骨のある政治家に日本のかじ取りをお願いする。坂中英徳移民政策研究所所長は人類共同体哲学が反映された移民国家の創建に全身全霊を傾ける。