移民国家創造の舞台で主役を演ずるのは若者

坂中提案

国民が移民国家の樹立に積極的にかかわることなく、つまり歴史の必然や外圧などによって新国家に移行することになれば、現世の人にも後世の人にも悔いが残る。それでは国民が燃えるような精神の高揚を感じることもない。歴史的な仕事に参加したという達成感も得られない。新国家建設に必要なエネルギーも生まれない。

移民国家の創造という千年に一回の大舞台で主導的役割を果たすのは国民だ。なかんずく将来のある10代・20代の若い人たちだ。人口秩序を正すのに必要な移民政策をとることの賛否について国民的議論を尽くし、新しい国づくりに若い世代の全員が参加し、人類の悲願というべき人類共同体社会の創造を目指して前進してほしい。そのような人類史的課題に取り組めば、日本の若者は身近な移民への思いやりの心と人類愛をかねそなえた地球市民に成長するだろう。

若い人たちの情熱が政治を動かし、国の形を理想の移民国家に変えるのだ。同時に、移民鎖国時代に形成された内向き志向を改め、全人類に開かれたオープンマインドで移民と正しく向き合う。そこから若者が主役を演ずる歴史ドラマが始まる。

20代の若者の50%が移民の受け入れに賛成の『読売』(2015年8月26日)の世論調査の結果からも明らかなように、日本の若い世代の異なる民族に寄せる寛容の心は世界のトップレベルにあると言っても過言ではない。近時、欧米の若者のあいだで人種差別と反移民感情の高まりが見られるが、日本の若者は移民を人類同胞として温かく迎えるにちがいない。

私の願望をひとつ言わせてもらえば、地球市民に成長した近未来の日本人は、日本列島を人類共同体社会に改造し、同じ地球市民の異邦人たちと和気あいあいの関係で暮らしているであろう。

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