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移民国家ジャパンが人類の未来を照らす

 白人至上主義者と黒人至上主義者の対立が激化するいっぽうのアメリカは「人種のるつぼ」という建国以来の神話が崩壊した。他方、日本の移民政策研究のパイオニアの立てた人類共同体思想に世界の耳目が集まりつつある。

 近年、世界の移民大国が一斉に移民の入国規制へと方向転換した。これまで世界の移民政策をリードしてきたアメリカ、フランス、イギリス、ドイツで異なる人種と宗教に対する寛容の精神が影を潜めつつある。

 日本の移民政策の第一人者が人類共同体社会の理念をかかげて西欧諸国の移民政策の根本的転換を迫る。

 内閣総理大臣にお願いがある。「経済大国で移民受け入れ能力が十分ある日本は1000万人の移民を歓迎する」と世界に向けて宣言していただきたい。

 コロナウイルスの蔓延と軌を一にして移民恐怖症が世界中に蔓延する恐れすらある2020年代。日本の移民政策は「日本の人口危機」を救うことに加えて「世界の人道危機」を救うものになった。世界各地の移民希望者が絶望の淵にあるこの機を逃さず日本が移民国家の名乗りを上げれば、寛容の心が豊かな日本国民が移民・難民危機を救ったとして世界史に刻まれるだろう。

 世界的課題に急浮上した移民・難民問題の解決が日本人の双肩に託されるのは光栄の至りである。私は人類共同体哲学の提唱者の立場から真心を込めて移民・難民を受け入れることの必要性と緊急性を世界の人々に訴える。