移民を入れないと地方銀行は倒産する

坂中提案

2015年7月、日本の銀行のあり方と移民政策の関係について深く考える機会が与えられた。「デロイトトーマツ金融ビジネスセミナー2015」において、「人口減少問題の解決策」の表題で講演を行った。同セミナーの移民セッションには約70名の銀行幹部が参加した。人口激減による地方経済の疲弊で借り手が急減している厳しい金融環境の下、金融機関の首脳は人口問題の最有力の解決策である移民政策の必要性と緊急性を訴えた私の話にうなずいていた。

貸し手の銀行にとって借り手の経済人が減少することは銀行経営上のゆゆしい事態である。資金需要があってこその金融である。融資先が次々消えてゆく地方銀行はどうなるのだろうか。確かなことは、地方経済が破綻すれば地方銀行も破綻するということである。身につまされる思いで私の話を聞いた銀行関係者がいたと想像する。衝撃的な問題提起であると真剣に受けとめられたようだ。移民政策に共鳴する地方銀行の幹部を先頭に地方の経営者が、移民を切望する地方の声を政治家にぶつけてほしい。それが大きなうねりに発展することを期待する。

講演終了後、現場の金融事情に詳しい専門家と懇談し、「人口」というキーワードを介して「銀行」と「地方経済」と「移民」は密接に関係していることを理解した。移民政策と金融力の相乗作用によって地方経済の活性化が図れるのではないかと思った。

日本が移民立国の国に生まれ変わり、国が働き盛りの移民を潤沢に地方に供給すれば、産業基盤がまだ残っている地方経済は生産と消費が増えて活力が生まれるだろう。存亡の危機にある地場産業は移民からパワーをもらって息を吹き返すだろう。

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