私の使命は移民国家理論の完成で終わらない

坂中提案

 入国管理局の行政官時代、私が発表した著書、論文の大半は政策を論じたものであった。外国人にかかる問題を発見し、解決策を示し、さらにその実現に努めた。いつも一人三役を引き受けた。

 問題提起と政策提言は正論と認められたのだろう。私が提案した外国人政策の多くは立法措置がとられ実現した。入管時代、「問題の発見」と「政策の提言」と「政策の実現」の役人冥利に尽きる仕事をさせてもらった。これ以上ない充実した役人生活を送ることができた。

 2005年に法務省を退職したのを機に外国人政策研究所(現在の一般社団法人移民政策研究所)を設立、移民政策研究に没頭し、『日本型移民国家の構想』(移民政策研究所、2009年)、『日本型移民国家への道』(東信堂、2011年)、『人口崩壊と移民革命』(日本加除出版、2012年)、そして本日、私の移民国家論の代表作といえる『新版 日本型移民国家への道』(東信堂、2014年)を世に送り出した。

 私の使命は移民国家理論の完成で終わらない。移民国家を建国する大業が残っている。国家百年の偉業を達成すれば有終の美を飾れるが、こればっかりは神ならぬ身の知るよしもない。やるべきことはやったので運を天に任せる。

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