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孤独でさびしい人間になった

この数年は国民への遺書のつもりで文章を書いている。「私たちは移民とどう向き合うべきか」「どうすれば多民族共生社会を創成できるのか」など、理想の移民社会を作るのに不可欠の制度設計に関する論文を切れ目なく発表している。これらの著作物を移民国家の創建における参考書として活用してもらえば、日本の将来は心配ないと考えている。21世紀中には私の夢が実現すると思っている。

これからの私は日本の明日を温かいまなざしで見守る。移民国家の生誕と成長を楽観的に展望する。移民政策研究所のウェブサイトの「政策提言」において内外の青少年に生きる希望を与える話をする。前途に希望が持てない時代には明るい人類社会を語る夢想家が必要である。

1975年の坂中論文から45年間、自分の立てた政策目標に追い立てられる論文人生を送ってきた。その結果、わたしはどんな人間になったのか。書斎に閉じ籠る世間知らずの人間になった。

移民政策の世界に特化した専門バカの人間。人の意見に耳を傾けない人間。妥協を絶対しない人間。そんな頑固一徹の人間になった。さらに言えば、広い教養と寛容の心に欠ける人間。良好な人間関係を築くのが苦手な人間。人を見る目も組織を運営する能力もない人間。やることなすことのすべてが批判・罵倒の対象となる不徳の人間。このあたりで自己批判をやめる。いくら反省の言葉を並べてみても、この年になると自分の美学を変えるのは難しい。

移民国家ニッポンのすばらしい未来を切り開くのは、地球市民としての教養とセンスがある若い世代だ。インターネットの時代についていけない高齢者の出る幕ではないと心得ている。

願わくは、一生の最期のいっときは、目標からも責任からも解放されて自分の知らない世界をのぞいてみたい。私はリアリストの一面もあるが、根は未知の世界に憧れるロマンチストである。