残留日本人・日本人配偶者の受け入れ態勢の整備が急がれる

坂中提案

残留日本人および日本人配偶者の北朝鮮からの帰国については、国民が帰国を求める声を上げたわけではない。政府が邦人保護で積極的に動いたわけでもない。しかし突然、5月29日の日朝政府間合意で両者の帰国の道が開かれた。奇跡が起きたのだ。

北朝鮮政府は同日、「日本人の遺骨や墓地、残留日本人、日本人配偶者、拉致被害者、行方不明者を含む全ての日本人に対する包括的調査を全面的に同時並行して行う」と発表した。

私は2009年12月以降、「北朝鮮残留日本人、日本人妻、そして拉致被害者を一人残らず救わなければならない」と、日本政府にいい続けてきた。実は私が火を付けたのだが、なぜか北朝鮮政府が私の話に乗り、このたびの歴史的な合意に至った。

政界の有力者から「なぜ北朝鮮は坂中さんの言うことを聞くのですか」と聞かれた。正直、北朝鮮の真意は分からない。強いて言うならば、在日朝鮮人の処遇などでの私の実績を北朝鮮政府が評価したということではないか。

私は2012年1月、北朝鮮にいる日本人の早期帰国を日朝両国政府に促すため、「日本人妻等定住支援センター」を設立した。支援の対象者は「日本人妻」(その子を含む)と「北朝鮮残留日本人」(その子を含む)である。

祖国に帰ってきた日本人配偶者、北朝鮮残留日本人の処遇のあり方は日本人の度量が試されるとともに世界の注目の的になるから、国の責任で受け入れ態勢に万全を期する必要がある。

« »