東京五輪と移民立国の相乗効果で国運が上向く

坂中提案

いま日本が世界に緊急にアピールすべき国家政策は何か。人口崩壊の危機に襲われた日本を起死回生させる策を一つ挙げろと問われれば、私は躊躇なく移民立国と答える。首都東京を筆頭に全国いたるところで少子高齢化が進行中の日本は、移民国家ジャパンを世界の人々に広く知ってもらう千載一遇の機会とめぐり合った。2020年の東京五輪の開催である。

国民は日本への移民を希望する世界の若人を人類同胞として歓迎する。政府は世界の人材を安定した法的地位の移民で迎えるための移民法制を完備する。オリンピック見物で日本を訪れる世界の若者は日本への移民の期待に胸を膨らますであろう。

この夏、東京オリンピックの関係で、新国立競技場建設計画の白紙撤回問題、東京五輪エンブレム白紙撤回問題という、日本に対する世界の信用を損なう問題が相次いで起きた。日本の信頼を回復するためにも、東京オリンピックを盛り上げるためにも、今こそ政府が「日本は東京五輪の開催と合わせて移民開国を断行する」と世界に表明するときだ。東京五輪と移民立国の相乗効果で国運が飛躍的に上向くことは言うまでもない。

移民先進国が移民を受け入れる余力を失いつつあるなか、世界の人たちはこぞって日本の移民開国を歓迎する。「移民に冷たい国」から「移民に温かい国」へと、世界の人々のいだく日本イメ―ジは一新される。

政府が東京オリンピックの開催前のタイミングで移民国家宣言を行い、かつ用意万端を整えてオリンピックを迎えれば、オリンピック見物で訪れる3000万人の外国人観光客の中から前途有望の移民候補を選考できるほか、東京が世界都市と世界から認められるなど、その効果は絶大である。

こんなビッグチャンスは二度と巡ってこない。2020年を移民元年とし、東京オリンピックの大舞台で移民国家ジャパンの華麗な姿を披露すれば、クールジャパンに憧れる世界の若者は小躍りして喜ぶ。世界の若い人たちの祝福を受けて誕生する移民国家の未来は希望に満ちた輝かしいものになるだろう。

そのぎゃくに、もしも移民鎖国のままで東京オリンピックに臨んだら、日本はどうなるのだろうか。次のような取り返しのつかないダメージをこうむる。

①移民の門戸を固く閉ざす日本イメージが世界中に蔓延する。いったん定着した国のマイナスイメージをくつがえすのは困難きわまる。国運が尽きた後に日本が移民立国の国に移行したとしてもその前途は暗澹たるものになろう。

②人種・民族・国籍の壁を乗り越えて世界の若人が集うオリンピック精神を理解しない国として世界の批判を招きかねない。あるいは移民を拒否する日本にオリンピックを開催する資格があるのかという批判の声が国際社会の一部からあがるかもしれない。

③2020年のオリンピックの年には数千万人の外国人観光客が来日すると見込まれるが、そのなかには日本への移民を希望する外国人が多数含まれる。日本は世界人材を獲得するまたとないチャンスを逃す。

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