時勢は移民興国論に傾きつつある

坂中提案

2014年に入り、インタ―ネットの世界で移民国家をめぐる議論が活発化した。「移民」「移民政策」などの言葉が普通に使われている。移民政策研究所のホ―ムぺ―ジへのアクセス数が急増し、最近の一日あたりのアクセス数は約8000件を数える。これは移民政策に関心を寄せる若者が急激に増えたことを意味する。

そして、保守系の雑誌『WiLL』(2015年1月号)が「移民政策大論争」と銘打った特集を組んだ。私は「移民国家で世界の頂点をめざす」のタイトルの小論文を投稿した。かくして移民興国論者の私と移民亡国論者の知識人の間で移民論争の火ぶたが切られた。
 
最近、メディアの移民関連の取材が増えた。私の事務所に見える記者は、人口崩壊の脅威を正視し、移民政策の必然性を理解し、移民の受け入れに賛成の人である。

国民世論の動向を見ると、健全な方向に進んでいるように思う。「結婚しろ」「子供を産め」「外国人お断り」と政治家が公言することが禁句になった。ヘイトスピーチの連中が「移民は嫌い」「移民追放」と声高に叫ぶことが許されなくなった。

このように社会の空気が変わったことに加え、人口崩壊の恐ろしさが社会の各方面に浸透したことが追い風となって、時勢は移民興国論に傾きつつあると実感する。

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