1. TOP
  2. 政策提言
  3. 日本人は謙虚な民族である

日本人は謙虚な民族である

世界の諸民族と比較して日本人は尊大な民族でも高圧的な民族でもないと認識している。日本の古代史を概観すると、縄文・弥生の時代から、先住民族と新参の移住者とが持ちつ持たれつの関係を築いていたのではないか。原住民と渡来人とが激しく戦ってどちらか一方が皆殺しの目にあうことはほとんどなかったのではないか。縄文人や弥生人の子孫など各民族の末裔たちが現に日本に相当数存在する事実がそれを正直に物語る。

英国は何度も異民族に征服された恐怖体験があるので、イギリス人の外国人に対する見方はどこか冷たいところがあると感じられる。一方で、大英帝国の末裔であるから、アヘン戦争を仕掛けて中国を植民地支配し、あるいは異なる民族間の戦争をけしかけて漁夫の利を得るなど、異民族支配に長けた面が見られる。

漢民族は万里の長城を築いて異民族の侵入を防ぐ一方で、中華の意識に基づき異なる民族を見下す態度をとり続けてきた。現代の中国人は中華思想にこりかたまったエスノセントリズムの世界チャンピオンである。また、中国共産党政権は朝鮮族やチベット仏教徒を根絶やしにする少数民族対策を強引な手法で進めている。

そのような両民族と異なり、日本人は「異なる民族」を暖かい眼差しで受け入れてきた。大昔から日本人は、異国から海を渡ってきた異人を客人(まろうど)として迎えている。江戸時代の鎖国下にあっても流れ着いた異国船の船員を人道的に扱っている。

また、日本人は「中華思想」や「選民思想」とは無縁である。尊大な態度が目立つアメリカ人、ロシア人、中国人とは真逆で、世界の主要民族の中で日本人は謙虚な民族の部類に入るのではないか。

人類史を振り返ると、民族や宗教の相違が引き起こした戦争の連続であった。しかし、日本列島が戦場と化した歴史に限れば、日本人は異なる民族との戦争も外国部隊による占領も、鎌倉時代の文永・弘安の役と先の世界大戦以外に経験していない。島国という地理的条件も有利に働いて、純真な心で異国の民と向き合う日本人の民族性が形成されたのではないか。

私たちは、外国の文化も宗教も広い心で受け入れ、それを日本風にアレンジし、自分たちのものにしてきた。移民の受け入れについても、いたわりの心で迎え入れ、良好な人間関係を築けると確信している。