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日本を移民開国に導いた英文著作

  この15年間、世界のメディアと知識人が坂中移民国家構想を絶えず応援してくれる。政府がいつまでも「日本は移民政策をとらない」などと時勢に逆行するようなことを言っていると、世界の世論が日本の移民開国を強く迫ることにもなりかねない。

  それは日本にとって不名誉なことである。外圧に従うことでしか自国の死活にかかわる問題の解決策を決められない国民性と政治体質が世界中にさらされる。移民革命の旗振り役をつとめる私にとってそれは断腸の思いであるが、国家制度の崩壊が近づくこの期に及んでも日本政府の責任で移民開国を決断できないのであれば、世界の圧力に押し切られる形で政治が決断するのもいたしかたないと思っている。

  仮に世界の世論にこたえて政府が移民立国にふみきったとしても、日本国民は何らそれを恥じることはない。世界の模範となる日本型移民国家の理論的基礎を確立したのは、世界のジャーナリストが「ミスターイミグレーション」と尊称する坂中英徳であるからだ。その事実を世界の有識者に広く知ってもらいたいと思って、2015年に英文図書:『Japan as a Nation for Immigrants』(移民政策研究所)を発行した。そして2020年。英語版論文集の決定版:『Japan as an Immigration Nation』(LEXINGTON BOOKS)の真価を世界の知性に問うた。

  この二つの英文著作は、世界列強の圧力に屈した幕末から明治にかけての開国や、マッカーサー憲法と呼ばれる日本国憲法の制定のときとは異なり、日本を移民開国に導く主役は日本の移民政策研究のエキスパートであることを世界に知らしめた。

  最後にこれだけは言っておきたい。近現代の日本の歴史を振り返るとき、いわゆる「外圧」が国民に幸福と平和をもたらしたという事実である。明治の開国と昭和の憲法改正と同じように令和の移民開国も日本の歴史に輝くにちがいない。