日本は西洋諸国の上をゆく移民国家をめざす

坂中提案

2010年11月、英国エコノミスト誌(2010年11月20日号)は日本特集「未知の領域に踏み込む日本」を組んだ。その記事は、「日本は歴史上存在したどの国よりも速いスピードで高齢化し、経済と社会に多大な影響が及んでいる。だのになぜ日本はそれに適応するための手をほとんど打っていないのか!」のショッキングな書き出しで始まる。

結びでは、「鳴り響くサイレン」の見出しで、「本誌は今回の特集記事で、日本は真っ向からこの問題に立ち向かうべきだと主張する。日本には、人口高齢化に対処する壮大なプランが必要だ」と書いた。

海外メディアからそこまで言われているのに、日本政府はいつまで無為無策を続けるつもりか。今こそ、老壮青が一丸となって、2020年の東京オリンピックまでに、少子高齢化の問題を克服する「壮大なプラン」を立て、日本に続いて少子高齢化社会が訪れる世界各国を牽引する新国家を建設しようではないか。

私たちは高齢者の日本人だけで経済と社会を運営できない危険水域に入ったことを直視すべきだ。平成の政治家が人口崩壊という重大危機に袖手傍観の態度をとり続ければ、人口体系の瓦解によって地球上から日本人が陸続と消えてゆく未来が待っている。それは日本国の構成員の激減すなわち「日本国民の自然消滅」にほかならない。

エコノミスト誌のいう「壮大なプラン」とは、もちろん「大規模な移民の受け入れ」以外のなにものでもない。世界の誰よりも広い心がある日本国民にお願いがある。地球文明においてなくてはならない存在である日本民族と日本文化が永遠に存続するためにも、移民を温かく迎えてほしい。

私が提唱する移民1000万人構想は、50年かけて、現在のイギリス、フランス、ドイツ並みの「10人に1人が移民」の国へ移行しようというものである。日本文明の底力と日本国民の教養レベルの高さもってすれば、それは十分達成可能な目標である。

私はすこやかに成長した50年後の移民国家日本の姿を思い浮かべている。マイノリティに対する包容力がある日本人は、人種差別と宗教差別が国民精神の根底にあって、移民排斥運動やヘイトクライム問題が頻発する西洋諸国のはるか上をゆく移民国家を築いているであろう。

 

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