日本の移民革命思想は世界の諸民族が平和的に共存する平和哲学

坂中提案

世界の移民政策の専門家や外国人ジャ―ナリストが坂中英徳の移民政策論を高く評価している。なぜか。その背景に世界の知識人の間に日本の移民開国待望論があることが挙げられる。そのような中で、日本の移民政策の専門家が体系的で斬新な移民国家構想を打ち立てたことに世界の知識人は驚いたのである。

一例を挙げる。世界の移民政策学の思想的リ―ダ―のデメトリ―G・パパデメテリウ氏は、「移民に関する世界有識者会議」(2010年11月)で私の論文「坂中英徳の『日本型移民国家宣言』」を読み、「あなたの論文は、私がこれまで読んだ移民政策分野のどの論文よりも新鮮で創造力の豊かなものです。なぜなら、移民受け入れと社会統合という両立しがたい難問を解決しようとしているからです。提案の『言語教育、職業訓練、文化教育を行って移民を日本へ迎え入れる』という戦略は、人口統計学的なメリットとともに若い移民に焦点を当てている点がとても素晴らしい」とコメントした。

人口崩壊の迫る日本を移民政策で救わなければならないという使命感から、日本独自の移民政策理論の構築に努力した。実務家が中心の欧米の移民問題の専門家とは目的意識も発想もスケールもちがう。移民政策にかける情熱もちがう。必死の覚悟で取り組んだから、世界の最高水準をゆく移民政策理論の完成を見たのだろう。

目新しい日本型移民政策を提案しているだけでない。日本国民が人口減少社会を生き抜くための指針となる国家ビジョンを示した。長い時間をかけて国の形を多民族共生国家に変えてゆく日本百年の大計である。人類の同一性を強調し、文化と民族の異なる人びとが平和的に共存する国づくりをめざす。世界の知識人が移民革命思想と評価するゆえんである。

それだけにとどまらない。日本でうぶ声を上げた移民革命の思想は日本の国家政策の範疇を超えて、世界の諸民族の共存と世界平和に貢献する世界政策に発展した。そのことを理解しているがゆえに、世界の知識人が坂中の移民政策について異例の評価をするのだと思う。

「新しい日本文明は、世界の民族が成し得なかった多民族共同体を実現し、世界文明のひとつの極として屹立するだろう」(坂中英徳著『日本型移民国家への道』)という、日本人の移民政策理論の神髄を世界の知識人が認めたのである。

日本が理想の移民国家を完成すれば、その移民国家理念と移民法制はアジア各国のモデルになるだろう。人類共同体の創成を究極の目的に掲げる日本の移民革命思想は欧米の移民先進国にも影響が及ぶであろう。

それはまだ夢のまた夢の段階にある。しかし、気宇宏大な平和哲学を日本から世界に向かって発信したことは意味があったと思う。

近未来のいつの日か、日本の精神風土から生まれた移民革命思想が日本と世界を変え、世界の諸民族が平和的に共存する時代を切り開くことを空想している。

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