日本の成長戦略に移民政策が欠かせない

坂中提案

 安倍晋三内閣の経済政策「アベノミクスの三本の矢」のうち、一本目の金融政策と二本目の財政出動が効果を発揮し、一見日本経済は回復基調にあるかのように見える。しかし、経済を本格的に再生させるための条件がある。三本目の矢の「成長戦略」の中に大胆な政策提言を盛り込むことである。

 今こそ、経済成長を促すいかなる政策も総動員すべきだ。その政策の中には、議論を呼ぶが、しかし不可欠な「移民政策」が含まれる。

 経済学の常識からすると、50年間で生産労働人口が半減する日本の経済を成長軌道に乗せるのは不可能である。むしろ、それにもかかわらず経済を安定軌道に乗せるために我々は何をなすべきかを、真剣に考えた方がいい。

 一国のGDPは人口×所得であり、人口×消費である。技術や生産性の向上もプラス要因だが、それはわずかなものだ。

 人口が減ればGDPは縮小する。働く人間がいなくなれば地域社会は崩壊する。

 生産労働人口(15歳~64歳)が人口構成の主力を占め、14歳以下の子どもがかなりの割合でいるのが正常な人口ピラミッドの形である。そうなってはじめて経済と社会の安定が図られる。

 私は、50年間で1千万人の移民を計画的に入れる「移民政策」が、日本の経済を安定させる有力な「経済政策」であると考える。

 画期的な移民政策を導入すれば、衣食住、教育、雇用、金融、観光などの分野で大規模な市場と需要が創出され、少なくとも移民1千万人分の経済成長が見込まれる。1千万人の人口を擁する新国家の誕生とほぼ同じ経済効果が期待できる。

 人口減少期の日本経済の持続的な発展には、移民人口に相当する生産人口と消費人口の増加があり、経済の安定に資する大胆な移民政策が欠かせない。

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