日本の出生率は2030年に2・07にまで回復するのか

坂中提案

一国の人口は「出生者」と「死亡者」と「移民」の三つの要因によって決まる。

人口崩壊の危機が深まる事態に直面して、政府は最近、唐突に、2030年までに出生率を2・07にまで高める目標を立てた。しかし、その実現の可能性はあるのだろうか。

少子化の時代が訪れるのは高度文明国の宿命だと認識している。日本だけでなく世界各国とも、教育の充実、都市化の進行、産業構造の転換、女性の地位向上、個人の生き方の多様化など、文明の発達とともに少子化社会に入っている。

成熟した文明社会の先頭を行く日本では、出生率の向上に資する政策を総動員したとしても、出生率が短期間に劇的に回復する可能性が薄いことは言わずと知れたことだ。少子化時代がしばらく続くと考えるのが自然だ。仮に少子化対策が成功を収め、出生率が増加基調に転じたとしても、子供を生む世代の人口が激減しているので、人口が増加に転じる時代がくるのは遠い先である。

したがって、これから長期間にわたって、人口崩壊の危機を和らげる特効薬と考えられる国の政策は、外国から移民を大規模に受け入れる以外にないのである。移民政策は人口減少対策のうちで最も効き目が早いという長所もある。国際結婚に対する抵抗感が希薄な日本社会にあっては、移民政策は出生率を大幅に引き上げる効果も期待できる。

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