日本のジャーナリズムは死んだ

メディア 坂中提案

 6月26日のウォール・ストリート・ジャーナルのオピニオン欄に「アベノミクスに欠けている矢ー移民政策」の表題の論説が載った。この記事を書いたのは同紙のビジネス・アジア編集長のジョセフ・スターンバーグ氏。

 世界経済に影響力のある経済紙がアベノミクスの限界と課題について的を射た見解を発表した。スターンバーグ編集長の移民必然論は日本と世界に衝撃を与えた。彼は次のように指摘する。

 〈安倍首相が名祖の日本経済再生プログラムで象徴的な改革を一つ挙げるとするならば、移民政策だろう。〉
 
 〈移民改革は安倍首相が約束した大胆で根本的な変革そのものとも言える。ところがアベノミクスにおいて移民改革が最も象徴的なのは、日本の将来にとって重要であるにもかかわらず、ほぼ完全にアジェンダから漏れているという点なのだ。〉  

 海外の有力メディアは理解しているが、日本のメディアは人口崩壊と移民政策とアベノミクスの関係にまで考えが及ばないのだろう。人口危機の本質に迫ろうともしない。人口減少社会の移民の必然性についても知らぬ存ぜぬの態度だ。

 日本が直面する最重要課題に見て見ぬふりを続ける日本のジャーナリズムは死んだと言われても仕方がないだろう。社会の公器であることを忘れたのか。ジャーナリスト魂はどこにいったのか。

 人口崩壊即日本崩壊という国家的危機が迫り、移民開国の是非について国民的議論を戦わせなければならない今こそ、ジャーナリズムの使命を自覚すべきだ。

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