成長戦略の成否は移民政策にかかっている

坂中提案

5月19日の『ジャパンタイムズ』に「アベノミクスの成功は移民政策にかかっている」という見出しの長文の記事が載った。

日本経済の将来がかかる「人口」と「移民」と「経済」の関係の本質に迫ったこの記事は内外に衝撃が走ったのではないか。

冒頭部分で「生産人口と消費人口の減少が続く日本においては、移民の受け入れなくして成長戦略は立てられない」という私の見解を紹介した。

そして、「安倍首相が日本に永住する移民ではなく期間限定の外国人に限って受け入れることを決定をすれば、アベノミクスは失敗に終わるだろう」という私の警告の言葉で評論を結んだ。

私は日本人が消えてゆく時代の移民政策はすぐれて経済政策であると考え、人口秩序の崩壊が日本経済に与える影響を最小限に抑えるため、50年間移民1000万人構想を立てた。

1000万人の移民が新しい国民に加わると、移民関連の住宅、教育、雇用、金融、情報、観光などの分野で市場と需要が創出されるので、少なくとも、移民人口分の経済成長が期待できる。

移民政策は成長戦略の切り札である。移民人口が増えれば、経済の先行きに対する最大の懸念材料の生産人口の激減が緩和され、移民関連の有効需要が生まれ、多国籍の人材の加入で国際競争力が強化されるなど、日本経済の抱える問題の多くが解決に向かう。

長期的な視点に立って移民政策を着実に実施することを条件に、経済の基礎体力を一定水準に保つ「安定戦略」を立てることは可能だと考えている。

安倍内閣が移民国家宣言を世界に向けて発信すれば、移民大国の誕生を歓迎する世界の投資家は対日投資行動を転換し、日本買いに走るだろう。それが起爆剤となって、日本経済に活力と好循環が生まれる。その経済効果は計り知れないものになると予想している。

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