心の友の死を悼む
本年7月、大学時代からの親友であり、私の著作の最高の理解者であった久代靖之君が急逝した。奥さんの話によると、友人と麻省をしながら眠るように亡くなったという。病名は急性大動脈解離。
久代君に新作を送ると素晴らしい感想文が送られてきた。四面楚歌の状況下、急所を突いた批評の中にも励ましの心のこもった文章をいただき前途に希望の灯を持つことができた。9月1日出版の「被爆国日本は核戦争を絶対許さない」は久代君の慧眼に触れることはなかった。久代夫人の手紙には「霊前にお供えしたので今頃一生懸命に読んでいることでしょう」としるされてあった。
大願成就の喜びを心の友と分かち合えなかったことを生涯の悔いとする。