平成の革命家

坂中提案

2012年10月21日の『ジャパンタイムズ』に「移民が日本を救う」という見出しの記事が載った。結びは「革命家とは、いつか自分たちの時代がくるという強い信念を持って生きていく人たちなのだろう」である。

「反骨の官僚」の異名を持つ元行政官がどうして「革命家」といわれる人間になったのか。それは偶然のなせる業である。外国人行政に身を投じ、移民政策の立案をライフワークとしてきた日本人が、人口崩壊という「日本存亡の危機」とめぐり合ったからだ。

移民政策のエキスパートの道を歩んだのは、奇跡が起きたとしか言いようがない政策論文『今後の出入国管理行政のあり方について』を1975年に書いたからだ。それをきっかけに移民政策の理論的研究にまい進した結果、世界の知識人からミスターイミグレーションと認められるようになったということである。

職業人生を振り返ると、行政官として一途な気持ちで移民問題と取り組んできたが、特別の才能があったわけでも人一倍の努力をしたわけでもない。あたかも天から白羽の矢が立ったかのように移民革命の指南役が回ってきたということである。まさに天運のたまものである。

平成の革命家は荒っぽいことは嫌いである。過激な思想の持ち主だが、平和志向の穏やかな人間である。順風に帆をあげて平和革命の日が訪れるのを静かに待っている。「待てば海路の日和あり」が今の心境である。

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