国民の総意で移民国家の建国を

坂中提案

司馬遼太郎は『竜馬がゆく』のなかで、坂本竜馬に、次のように言わせている。

〈仕事というものは、全部をやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難の道である。あとの二分はたれでもできる。その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない。〉

まったく同感である。私のライフワークである移民国家の建設は八分のあたりまで来たと思う。人口問題の解決の必要性・緊急性を指摘し、その根本的解決策としての移民国家の理論を完成させた。2016年10月に出た『私家版 日本型移民国家が世界を変える』(移民政策研究所)である。

日本国の生き死にがかかる国家的課題と出会い、困難きわまる問題の解決策を国民に提案するところまできた。だが、これから頂上までの道のりはこれまで以上の険しい道が続くであろう。もとより私一人の力では頂上まで登れない。胸突き八丁にさしかかった段階では多くの人の手を借りる必要がある。

残り二分の仕事とは、移民立国に関し国民の全面的賛同を得ることである。国民の総意に基づき、何も決められない政治家に物申すのである。圧倒的な移民賛成の国民世論を背景に、国民的議論の必要性を国民に呼びかけた内閣総理大臣に移民開国の決断をお願いするのだ。移民政策を支持する国民のパワーで移民国家を建国すれば、平成の日本人が総掛かりで取り組んだ平成の移民革命として日本の歴史に特筆されるであろう。

私は移民政策のパイオニアとして象徴的役割をはたす。完全に引退するわけではない。仕事の力点を移民政策の立案から啓発活動に移すということである。少し距離を置いて、国民が一丸となって移民国家の創建に取り組むのを後ろから支える。

私が単騎で移民国家への道を突っ走る、ひとりで何もかも全部やる立場から身を引けば、移民政策を推進する新エネルギーが生まれる。世紀の大事業の完成が早まることが期待できる。さらに、新生移民国家を担う若い人材が輩出する。

 

 

 

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