国民の分断を阻止するためにも移民政策を

坂中提案

2015年末現在の国の借金は1000兆円を超えた。人口の少子高齢化の流れを止めることはできないので、国の抱える借金はさらに増え続ける。

借金地獄の国を襲う悲劇のひとつは、膨れ上がる一方の社会保障費の負担をめぐっての若年層(負担者)と高年層(受益者)の対立の激化である。またたくまに世代間闘争が勃発する。最悪の場合には、国民的規模で骨肉の争いが起きることにもなりかねない。これ以上の悲しいことは、人類社会の歴史にもあまり例がないのではないか。

日本の悲劇を避ける方法はあるのだろうか。考えられる唯一の政策は、移民立国に活路を見いだすことだ。「国民の分断」という、絶対にあってはならない事態を阻止する策は、猛烈な勢いで減少してゆく若年人口を補うのに効果的な移民政策のフル活用しかないのである。

人口崩壊と財政破綻を回避し、最小限の社会保障制度を後世の国民に残すのに不可欠な移民国家への転換について、国民合意を取りつけるのは政治家の責務だ。世代間の利害の調整をはかって国民統合を維持することは、日本政治に課せられた最優先課題だ。

だのに、国民統合の重要性を認識する国会議員がいることは寡聞にして知らない。私は国民の分断を阻止するため移民政策の導入の緊急性を訴えているが、政界からの応答はない。残念至極であるが、政治家の中に子供の将来に思いをいたす人士はいないようだ。人口崩壊の脅威に手をこまねいて移民鎖国を続ける政治の愚と罪は大きいと指摘しておく。2050年の世代間闘争が激化した時代に生きる日本人は、平成時代の無責任な政治家に憤りを爆発させるであろう。

超少子化時代の今も毎日3000人の子供が生まれている。日本の宝である子供たちの将来に何を残すのか――すべての日本人が真剣に考えるべき問題である。

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