1. TOP
  2. 政策提言
  3. 単純労働という差別用語を使うジャーナリストの猛省を促す

単純労働という差別用語を使うジャーナリストの猛省を促す

2019年4月、政府は外国人材の受け入れ拡大に向けて在留資格を大幅に拡大するとともに出入国在留管理庁を発足させるなど移民国家への第一歩を踏み出した。

これについて政府が移民政策をとることを快く思わないメディアは、「単純労働に門戸開放」などと「単純労働」という言葉を使いつつ、反移民の世論を煽った。しかし私は、政府の新方針は、「熟練した技能を持つと認定された外国人に限って日本での永住を認め、家族の帯同を認める、事実上の移民政策への転換」と認識するのが正しい見方であると考えている。なお、政府の公式文章に単純労働という職業差別用語はない。今回の入管法改正において政府は「外国人材」という言葉を専ら使っている。

政府が在留資格の創設を検討しているのは、農業、介護、飲食料品製造業、建設、造船・舶用工業、宿泊、外食、漁業、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械産業、電子・電気機器関連産業、自動車整備、航空である。みな、専門知識・技能・技術を必要とする職業であり、いわゆる「単純労働」ではない。もちろん入管法の世界に単純労働という概念は存在しない。在留資格に該当する活動はすべて一定の知識や技術を要するものである。 
問題の多い技能実習制度の対象となる農業、漁業などの業種も専門知識が必要な仕事である。留学生がアルバイトとして行なっているコンビニのサービス業も専門知識が必要な仕事である。

単純労働という差別用語を使うジャーナリストの猛省を促す。