単眼で見る国民から複眼で見る国民へ

坂中提案

千年以上の長きにわたって移民鎖国時代が続き、日本人は島国の中でいわば血縁者同士の緊密な関係を結んで生きてきた。その結果、世界的に見て、日本人は純血度の高い民族になった。島国根性のかたまりの視野の狭い民族になったことも否定できない。

地球時代に入り、井の中の蛙で大海を知らない日本人だけで政治・経済・社会・教育を運営する体制の限界が見えてきた。地球時代に入り、世界を大局的に見ることができない純種系民族の弱みが社会の各方面に出てきたのだと思う。

日本が移民立国を国是とする国に生まれ変わり、世界の民族を網羅した1000万人の移民が新しく国民に加わると、その必然的帰結として、多彩な顔を持つ国民が国家を構成する「多民族国家」に変わる。言葉や文化や発想を異にする人々が活躍する「多士済々の社会」の誕生である。

言語や文化にかぎらず、外交力、創造力、発想力、国際競争力、都市の魅力その他あらゆる面で、民族の多様性はプラスに働くと考えている。

たとえば、世界を多極的・大局的に見ることのできる多民族国家のほうが、一面的・近視眼的に見るきらいがある単一民族国家よりも、修羅場の世界で列強と相対する外交能力でまさるのではないか。

移民開国でバラエティーに富んだ民族が国民を構成するようになると、それぞれの民族の持つエネルギーがぶつかり、それらが混じり合って新たな国民エネルギーが生まれるだろう。新エネルギーを取り入れて体質が強化された日本国民は世界の人々と五分にわたりあえるだろう。

それだけではない。個性あふれる日本人、独創的な日本人、世界に雄飛する日本人が続出するであろう。民族の総体としての日本人のパワーが飛躍的に増すことはまちがいない。

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