単一色の濃い民族は地球時代を乗り切れない

坂中提案

日本の人口問題は日本人の数の激減にとどまらない。量の問題よりももっと深刻な質の問題がある。政治を筆頭に、経済、行政、教育、学術、ジャーナリズムなどの各分野で優秀な人材が枯渇しつつあることだ。ここにその何よりも雄弁なあかしがある。

まさに今、人口崩壊という未曽有の国家的危機に臨み、時代は日本を立て直す革命家を緊急に必要としている。しかし、天下国家のことを考える日本人、未来を見通す日本人、地球的視野で考える日本人がどこを探してもいないのだ。

160年前の幕末から明治にかけての植民地支配の時代には、西洋列強と対峙する憂国の士や革命家が輩出した。当代の日本も国家と民族の興亡がかかる革命の時代である。それなのにどうして平成の世に国家的危機を救う大人物が現れないのか。

ただでさえ均質性の高い民族であるのに、それに輪をかけた画一化教育で育った日本人は、型破りの発想ができない平凡な民族になってしまったということではないか。総じて日本人が常識人ばかりのひ弱な民族になったことは否めない。

さらに言えば、今日の世界は地球上を舞台に大量核兵器を保有する米国、中国、ロシアがしのぎを削る時代に入ったが、島国に取り残された単一色の濃い民族のままでは、たとえば宇宙船地球号の乗組員の立場から地球上で起きていることを客観的に見ることができない。
生物の世界では純種よりも雑種ほうが生命力があるとされる。交雑によって品種が改良される。人間の世界も同じで、多様な民族から成る社会のほうが、民族の純血性を誇る社会よりもパワフルであり、生きながらえる確率が高いと言えるのではないか。

また、物事を単眼で見る国民よりも複眼で見る国民のほうが、視野が広く、地球上で適者として生き残る可能性が高いのではないか。

地球時代の日本の生存をかけて、世界の諸民族を移民の地位(将来の国民)で迎え入れ、国民の構成を一段と多民族化させなければならない。1000万人単位の将来の国民を受け入れ、多彩な顔を持つ国民に生まれ変わる必要がある。

「移民」を起爆剤として、異なる文化を取り入れる社会、異色の人材や異端者を受け入れる社会、多様性に富んだ民族文化が栄える社会、地球市民の発想で世界に乗り出す人材が輩出する社会に転換するのである。

 

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