北朝鮮にいる日本人全員の帰国を求める

坂中提案

 北朝鮮政府は5月29日、「わが方は日本人の遺骨や墓地、残留日本人、日本人配偶者、拉致被害者、行方不明者を含む全ての日本人に対する包括的調査を全面的に同時並行して行うこととした」と発表した。

 この北朝鮮政府の発表を聞いて、2009年12月以降、「北朝鮮にいる日本人全員の帰国」を求める活動を行ってきた私の執念が実ったのだと思った。私は日本政府に対し、「北朝鮮残留日本人、日本人妻、そして拉致被害者を一人残らず救わなければならない」といい続けてきた。

 安倍晋三首相は2013年5月20日の参議院決算委員会で「拉致問題は日本が主導的に解決しなければならない。残念ながら他国がやってくれるということはない」と答弁した。正しい認識である。日本人の命は日本人が守らなければならない。日本人を助けることができるのは日本政府だけである。

 私はかねてから「拉致、核、ミサイルの一括解決」という北朝鮮外交の基本方針について疑問を持っていた。北朝鮮の核とミサイルの問題は、北朝鮮、韓国、日本、中国、米国、ロシアの6カ国が関係する国際問題である。関係国の利害が複雑にからむ国際問題と、日朝の二国間問題の一括解決を図るというのは土台無理な話である。そんなことをしていたらいつまでたっても拉致問題は解決しない。6カ国協議と日朝協議とを並行で進めれば筋が通る。活路が開ける。
 
 私はこの数年来、日本人妻および北朝鮮残留日本人の帰国問題と拉致問題との一体的解決を主張してきた。日本人妻、北朝鮮残留日本人および拉致被害者は北朝鮮に残留するに至った経緯は異なるが、日本政府が緊急に助け出さなければならない「日本人」であることに甲乙はないからである。5月26日から28日までスウェーデンで開かれた日本と北朝鮮による外務省局長級協議においては、その線に沿って建設的な協議が行われ、画期的な日朝合意に達したのだと理解している。

 安倍首相の強いリーダーシップによって、拉致被害者・日本人妻・北朝鮮残留日本人を一人残らず救っていただきたい。

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