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人類共同体論の世界展開(新作紹介)

 1975年の『今後の出入国管理行政のあり方について』から2021年の『移民国家日本は世界の未来を照らす』までの46年間、全精神をかたむけた著作物が極左と極右の双方から身の危険を感じるような攻撃にさらされた。かてて加えて劣化が著しい日本の知的世界は論文の存在自体を無視した。もとより論評の対象になることはなかった。前途が真っ暗の孤独感にさいなまれる日々が続いた。
 
 しかし、10年ほど前に悟りの境地に達した。彼らとは棲む世界が違うと割り切った。人類共同体ビジョンを筆頭に人類社会の未来を展望するユートピア物語を書きつづけた。いつの間にか現世の日本の評価など気にならなくなった。100年後の世界の評価が気になるようになった。

2021年現在の私は移民政策研究所の所長の立場で研究三昧の日々をエンジョイしている。365日、澄み切った心で小論文を書いていることが元気の源になったのだろう。老境に入った私は頭がさえて筆がどんどん進む。独創的な論文に始まり独創的な論文で終わる人生――これ以上のビユーティフルライフはないと述懐する毎日である。

 これは未来志向の論文をもっぱら書いた思想家の特権であるが、最新作『人類共同体論の世界展開』は22世紀を生きる地球市民の生き方に影響が及ぶかもしれない。この本が原動力となって日本のみならず世界各地に人類共同体社会が破竹の勢いで広がっているかもしれない。