人類共同体社会の神髄に迫る

日本の移民政策の根本理念である人類共同体思想はどこから生まれたのだろうか。日本の移民政策の神髄に迫る。
世界の移民政策の専門家は人類の多様性を強調し、多文化共生を目標にかかげる。いっぽう私は人類の同一性を強調し、人種・民族・宗教のちがいをこえて人類が一つになる人類共同体の理念をうたう。
日本の移民国家ビジョンは、(1)人類共同体社会の創設、(2)地球規模の人類共同体社会の創成、(3)恒久的世界平和体制の構築の三本柱からなる。22世紀の新世界秩序の創造を視野に入れた雄大無比の未来構想である。
その根底には日本人のアニミズム的世界観がある。それは1万5000年も太平の世が続いたとされる縄文時代(新石器時代)に起源を有し、現代の日本人の心にも深く刻まれている「自然との一体感」と「和の精神」から生まれたものである。