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人類共同体思想の原点

人類は多様な人種と民族と国民に分かれているが、そのおおもとは一つである。人類は生物分類学上ホモ・サピエンスという一つの種に属し、根の部分の文化と価値観は共通するところが大部分だ。人種や民族が異なっても、人類はヒトとしてのアイデンティティを持ち、相互にコミュニケーションし、相互に共感し、相互に理解できる存在である。たとえば、「何が正義で何が悪か」「何がうまいか何がまずいか」――これらの正義感も味覚も全人類に共通するものである。

私は、よろずの神々と共生し平和に暮らした縄文人の子孫のひとりとして、「生物としての人類は一つ。人種や民族の違いはあっても同じ人間。文化や価値観の違いはあってもわずか」という普遍的な人類像に基づき、全人類が和の心で一つにまとまる人類共同体社会の創造を移民国家の究極の目標にかかげる。

それは高邁な理想論なのかもしれないが、むろん私は真剣である。生物学的には同類である人類の本質に鑑みると、平和の遺伝子を持ち続けている日本人が人類共同体の創造を国家目標に掲げても、これは決して夢物語ではない。100年単位の時間がかかっても、人類は一つという人類の真相を直感的にとらえた縄文人の血を引く民族が心を一つにして取り組めば実現の可能性が十分あると私は自信を持っている。

日本の移民政策のパイオニアの頭にひらめいた人類共同体の理念が、世界の人道危機を救う光明としてきらめく時代が訪れると信じて疑わない。日本の精神風土の下で成長した人類共同体思想に関する建設的な議論が国の内外で繰り広げられる日を心待ちしている。