人類共同体の創成に挑む

坂中提案

国家存亡のときには、あたかも時代の要請にこたえるかのように、国家的危機を救う「救世主」が出現するものである。

それなのになぜ、人口秩序の崩壊という空前の危機が迫る平成の日本において、この一大危機に立ち向かう政治家が出てこないのか。日本の指導層なかから憂国の士が輩出しないのか。平成維新を主導する革命家が現れないのか。

日本の政治家、官僚、経済人、学者、ジャ―ナリストは、人口崩壊に伴う国家崩壊を正視したくないのではないか。自分たちの手に負えない問題と勝手に決め込んでいるのではないか。日本に残る最大の禁忌である移民鎖国体制を打破する勇気がないのではないか。

「なぜこんな日本になったのか」「いま自分たちに何ができるのか」について、決定的な段階に至っても有識者の間で議論する気配すら見られない。

人口ピラミッドがひっくり返る日本の末路を見て見ぬふりをする知識人が大勢を占める平成の世に、ひとり坂中英徳移民政策研究所所長が日本の救世主の名乗りを上げ、人口危機を救う最善策である移民立国を国民に迫っている。移民革命の先導者は、心を一つにして新しい国づくりに立ち上がろうと国民に訴えている。

さらに、日本型移民政策の実現に執念を燃やすミスターイミグレーションは途方もない夢を描いている。これまで縷々述べてきた、地球規模における人類共同体の創成である。

当初それは坂中英徳の頭に浮かんだいわば空想にすぎなかった。ところが、ここ最近に至り、人類共同体思想は、世界が人道危機を乗り越えるための指針となり、世界史的意義をはらむものに発展した。世界情勢が急転し、反移民の考えと排外主義が勢いを増すなか、それは世界の主要国の移民政策の過ちを正す使命を担うものになったのである。坂中理論はえらい問題と相対することになった。

私の夢が大きくなるのに従って私の責任は重くなる一方である。正直なところ、日本型移民国家を創る仕事が山場を迎えたいま、世界の移民問題にまで首を突っ込むべきでないという気持ちに襲われる時がある。だが、すぐ思い直し、このふたつの仕事は相互に密接に関係しており、それを同時に成し遂げることが私に与えられた使命であると、勇気をふるい立たせる。

私が生きているあいだにどこまでやれるかわからないが、天命が尽きるまで世界の人道危機を救う役割をつとめたい。

100年後の世界に生きる地球市民たちのあいだで、「100年前に地球共同体構想を提唱した日本人がいた」と話題になる時代が来ることを願っている。

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