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人口減社会の移民政策は最強の経済政策

一国の社会と経済は、子供、成人、老人がバランス良くいてこそ、健全に存立することができる。反対に、働き手と消費者が激減する国にあっては、いかなる経済政策・金融政策・財政政策をとろうとも、経済は衰退の一途をたどる。

この5年、人口減少が激化する状況下において移民政策をとらない場合のアベノミクスは日本経済を成長軌道に乗せられないと、私は繰り返し言ってきた。日本銀行がマイナス金利の導入など大胆な金融緩和策を次々と打ち出しているが、内需を拡大し、実体経済を活性化させることには成功していない。当然である。政府が、経済が弱体化した根本原因である人口減少問題にメスを入れず、主として日銀の金融政策に景気回復を頼るのは土台まちがっている。

政府が移民鎖国のイデオロギーをかたくなに守るかぎり、働き手の減少と消費の低迷が続くので、実を伴う成長戦略は立てられない。それどころか、生産人口・消費人口の激減を緩和する移民政策をとらない立場に固執すれば、日本経済は成長どころか縮小に向かう。いったん縮小軌道に入った経済を成長軌道に戻すのは至難の業である。ゼロ成長ないしマイナス成長が常態化する可能性が高い。

反対に政府が移民開国を決断し、たとえば、これから10年間、毎年少なくとも20万人規模の移民を入れることにすれば、日本経済は活力を取り戻す。まず、移民に住宅を供給する不動産業や料理を提供する外食産業などへの直接投資が増える。移民は生活者・消費者であるから、衣食住関連に加えて、自動車、電気製品など高額の生活関連商品を購入する。子供の教育費も相当額にのぼる。移民の需要創出効果は極めて大きい。さらに、新鮮な人材の確保と新規の消費者の増加が見込める日本経済を評価する海外の投資家の対日投資行動に変化が生まれる。日本への投資が劇的に増える可能性がる。

中長期的には、1000万人の移民人口が消費人口・生産人口として加わると、移民政策と経済の好循環が始まり、日本経済は安定軌道に乗るだろう。

短期的には、移民問題を主たる理由とする英国のEU離脱や米国のトランプ政権のアメリカファーストの経済政策などで世界同時不況が現実味を増し、かつ、米国、英国、ドイツ、フランスが移民の入国制限を強める中、世界の機関投資家は移民大国・日本の誕生を歓迎し、日本への積極投資に舵を切り、ひとり日本株が急騰する可能性も考えられる。