人口動態は何で決まるのか

坂中提案

人口動態は「出生者」と「死亡者」と「移民」の数で決まるが、人口減少期に入った日本において出生者人口の劇的な増加は期待できない。政府の出生率の長期見通しも1・35あたりの低水準が続くと推定している。人口学者によると、仮に出生率が高まったとしても、年少人口の絶対数が異常に少ないので、今世紀中の人口増加への転換は期待できないということだ。

女性の労働市場への参加促進策も、正しい政策であるが、人口問題の解決策としては限定的なものにすぎない。女性人口も男性人口と同じように激減する。ロボットの活用は論外である。ロボットの台数が増えても人間の数は増えない。ロボットは子供を産まないし消費もしない。また、人間に備わっている六感が欠かせない仕事は不向きである。

人口の自然減が続く国における人口問題の根本的解決策は最大規模の移民政策をとる以外の選択肢はないのである。

日本人口の崩壊を国と民族の存亡がかかる重大問題と理解する私は、今後50年間で1000万人の移民を入れる「革命的な移民政策」を提案している。

50年かけて1000万人の移民を秩序正しく入れることは十分可能であると考えている。日本には移民が働くための産業基盤も移民を教育するための教育機関も整っている。そして何よりも礼節を知る日本人には移民の立場に配慮する豊かな心がある。

1000万人という移民の数は、総人口に占める移民の割合を10%程度におさえるものだ。これは、現在の英国、ドイツ、フランスよりもかなり低めの水準の移民人口である。ちなみに現在の日本の永住外国人の全人口に占める比率は1%内外である。これを50年の長期計画により移民の割合を着実に増やしていき、最終的に現在の欧米の移民先進国の水準に近づけるというものだ。日本の国力と国民の民度の高さをもってすれば、それはリーズナブルな移民政策であり、十分達成可能な数字だと考えている。

付言すれば、日本が移民国家に移行し、日本型移民政策が順調に運べば、人口減少問題に的確に対応するためもっと多く移民を入れる必要があるという議論が国民の間から出てくる可能性がある。

 

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