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人口動態の転換と日本文明の消滅

  増加から減少への人口動態の大転換が、国民生活、国民総生産、産業経済、財政、雇用、教育、社会保障、安全保障、防災体制など、国家制度全般に計り知れない影響を及ぼすのは確実だ。すでに超少子化の影響が社会の各方面に深く及んでいる。現状維持を続けることは断じて許されない。人口ピラミッドが瓦解した日本はすでに重体に陥っていると事態を深刻に受け止めるべきだ。移民立国をしない場合の日本はどうなるのか。人口減の勢いが止まらないから日本人と地域社会がつぎつぎ消えてゆく。

  私たちは国家の消滅危機をどうすれば乗り切れるのか。これから少なくとも100年は続くと見込まれる人口激減社会を生き抜くため、移民開国を事始めに、政治制度改革、社会制度改革、産業構造改革、財政構造改革、入管制度改革等々に国民総がかりで取り組むしかない。賢明な国民が総力を結集して移民革命と日本革命を同時に達成して初めて日本再生の望みがかなうということだ。暗愚な政治家の統治が続き、政府が「移民政策はとらない立場」に固執すれば、日本の起死回生の望みはかなわず、数年を待たずして日本消滅が現実の脅威となるのは火を見るよりも明らかだ。

  わたしは日本文明の消滅は世界文明にとって歴史的損失と認識している。1975年の「坂中論文」から2020年の「坂中英徳 マイ・ストーリー」まで、日本の人口問題と国際人口移動(移民政策)の関係について思索を深めてきた。その集大成の英語版著作が『Japan as an Immigration Nation』(移民国家日本)である。近い将来、人類共同体思想を打ち立てた英文図書は人類の知的共有財産としての評価が定まるであろう。

  万が一、今後100年以上にわたる政治の無為無策が招いた結果として日本文明と日本民族が地球上から消え失せても、日本人が発明した人類共同体哲学は人類史に光り輝いていると確信する。